『暴走愛戯』




「……りょ……亮……あふぅ」

 ベッドの上に眩いばかりの裸身を晒した鏡花の口から艶めかしい吐息が零れた。
 それを耳に心地よく感じながら、俺は鏡花の豊かな胸に添えた手をそっと動かしていく。

「……んくぅ……」

 胸から伝わってくる快感に酔うように、鏡花の口からあえかな喘ぎが漏れる。

「鏡花、感じてる?」

 答を分かっていて敢えて俺は尋ねた。
 その問いに、鏡花はプイと顔を背けるという行動で返してきた。

「おや? もしかして気持ちよくなかったりする? だったら、もっと気合い入れないとな」

 言うと同時に、俺は鏡花の胸の先端で色付く突起をキュッと摘んだ。

「ふああっ」

 鏡花の身体がピクンと跳ねる。
 唐突に与えられた強い刺激に、鏡花の眦に涙の粒が浮かぶ。
 そんな鏡花の反応を無視して、俺は更に力を込めて桜色の粒を苛め続けた。

「や、やめ……痛っ。つ、強すぎるよぉ」

 鏡花が抗議の声を上げる。
 だが、その声とは裏腹に、俺の指に伝わってくる感触はどんどん堅いものへと変わっていった。

「強すぎる、ねぇ。そう言う割には感じているみたいだけどな」

「そ……そんなことない……んくっ」

 初めて肌を合わせた日から、俺は鏡花の性的嗜好を掴んでいた。
 鏡花は多少荒々しくされた方が感じる、ということを。
 普段の攻撃的な姿からは想像できないが、鏡花は明らかにマゾ的要素を持っていた。
 だから、それに応えるように、俺も自分の嗜虐性を発揮させる。

「お約束なセリフだけど、ここももう凄いことになってるし。どう見たって感じまくりじゃん」

 鏡花の女に中指を這わせながら意地悪く指摘する。
 言葉で責められると鏡花の興奮度が高まることを知っているから。

「い、いやぁ。言わな……で」

「ん? 言わないでほしいのか?」

 俺の問いに、鏡花が首をコクコクと縦に振って返してくる。

「そっか。だったら……」

 鏡花の秘部にソロソロと這わせていた指を、グッと中に差し入れた。

「ひあぁあっ! そ、そんな……いきな、り……ああっ」

「余計なことは言わないで行動に専念するとしようか」

 そう宣言すると、俺は突き入れた指を勢いよく前後させた。

「ひっ……だ、だめぇ……うくっ! ふああぁっ!」

 顔を激しく左右に振って、鏡花が甲高い悲鳴を張り上げる。

「ああっ! くあっ! ひぃぃっ!」

 鏡花の声に呼応するように、秘所からは蜜がこんこんと溢れ出てくる。既にシーツはグッショリと濡れていた。

「りょ、亮……亮……も、もうやめ……」

「やめてほしいのか? なんで? ひょっとして気持ちよくなかったりする?」

 息も絶え絶えに訴えてくる鏡花に、俺はそんな言葉で白々しく応じる。

「……ぎゃ、逆よぉ。感じ……感じすぎ……るのぉ」

 鏡花が俺の指を止めようと、手を震わせながら必死に伸ばしてくる。
 俺はその手を優しく脇へ退かし、尚も鏡花への責めを続けた。

「おいおい。この程度で泣き言を言わないでくれよ。まだまだこれからなんだからさ」

「そ、そんなぁ! やめ……って……ふぁ……言ってるのにぃ! ひぁぁああっ!」

「聞こえないなぁ」

 鏡花の抗議を聞き流し、俺は更に愛撫の手を強める。

「っっ! いやあっ……はあっ……うあぁあっ」

 鏡花の中に挿入する指を二本に増やし、加えて、親指で鏡花の秘部の端に佇んでいる突起に刺激を与えた。

「ああぁぁあっっっ……ひいいいぃぃぃ……」

 ジタバタと身体を揺すって俺の愛撫から逃れようとする鏡花。
 だが、俺はそれを許さず、執拗に責めを継続した。

「ぅああ……くふっ……あはぁ……」

 差し入れた指を中で折り曲げて襞の隅々にまで愛撫を施し、

「はひぃ! ひぃ! ひぃっっっ!」

 秘芯は親指によって丹念に揉みほぐし、

「ふああぁっ……や、やめ……」

 同時に、美しい曲線を描く胸を揉み捏ね、

「く……狂っちゃ、うよぉ……助け……」

 その先端で尖りきっている桃色までもを念入りに舌で絡め、舐め転がした。

「っ! っっ! っっっ!」

 鏡花の感じるところを一斉に愛でていると、不意に彼女の身体がビクビクと痙攣を始めた。

「だ、だめぇ……ほ、ほんとに……も、もう……だめ……だめぇ」

 譫言のように鏡花が弱々しく訴えてくる。
 どうやらそろそろ限界らしい。
 鏡花のリミットを悟った俺は膣内から指を引き抜き、代わりにとっくに滾りきっていた自分の雄器で彼女を一気に刺し貫いた。

「ひあぁあああぁぁぁああぁぁぁっっっ!」

 指を抜かれた際の刺激、続けて送り込まれた熱さを伴った衝撃。
 それら二つによって、ギリギリの所を彷徨っていた鏡花の意識が強引に高みへと押し上げられた。

「あぁあ……っっ……ふあぁ……ハァ……ハァ……ぅあ……」

 鏡花と繋がった部分がギュウギュウと締め付けられる。
 その感触を楽しみながら、俺は鏡花の身体が落ち着くのを待った。

 そして、数分後。
 鏡花の呼吸が整ってきたのを確認して、俺は腰の律動を開始した。

「っっっ!? ちょ、ちょっと! ま、待って! おねが、い……してもいいから……もうちょっとだけ……待っ……んああっ」

「ダメ。だって、俺、まだだし」

 俺は鏡花の訴えをアッサリと却下した。
 そして、その言葉を証明するように腰をグイグイと強く動かし始めた。

「いやぁぁっ! そんな……そんなぁぁぁっ!」

 鏡花が涙を流して叫ぶ。

「あぁあああ……ううっ……うぐぐっ……」

 彼女の手は、破らんばかりの力でギューッとシーツを握りしめていた。
 その手に自らの手を重ねながら、俺は楔を打ち込むスピードを速めていく。

「ひああぁぁあっっ……ゆ、ゆるし……ゆるしてぇ……あ、あたし……あたしぃ……もう……」

 やがて、鏡花の全身が、膣内が再び痙攣を始めた。
 彼女の身体は、一回昇り詰めたことで異常なまでに鋭敏になっている。そのために、早くも次の豪波が襲ってきたのだろう。
 鏡花への二度目の絶頂の到来を感じ取った俺は、腰の動きを尚も激しくしながら、とどめを刺すように彼女の一番敏感な女粒へと手を伸ばす。
 そして、守皮を剥いた上でキュッと捻り潰した。

「っっっっっ!」

 鏡花の身体が固まる。
 目を大きく見開き、口を戦慄かせ、背を仰け反らせた姿勢で凍り付いた。
 そんな鏡花に活を入れるように、今までにない力で最奥を突き、更にもう一度秘芯を捻った。

 その瞬間、

「あぁあああぁぁああああああぁああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁっっっ!!」

 鏡花の口から絶叫が迸った。堰き止めていたものを一気に解き放つように。
 と同時に、俺の男塊に掴むような力が襲いかかってきた。
 あまりの刺激に思わず放出してしまいそうになるが、歯を食いしばってなんとか堪えると、俺は律動を再開する。

「ひぃぃ! だめぇぇぇ! も、もうほんとに……くあああっ! 死んじゃ……死んじゃうぅぅぅ!」

 絶頂感が引いていないのにも関わらず責めを継続され、鏡花が狼狽したように声を上げる。
 その悲痛な叫びを無視して、俺は勢いよく動き続けた。

「ふああっ! っぐ! んんんっ! ま、またぁ……あああぁぁあっっ!」

 容赦ない愛戯を受けて鏡花が何度も何度も昇り詰める。

「……ら、らめぇ……も……もう……あた……し……」

 最早、鏡花は呂律も回らない状態に陥っていた。
 そんな鏡花に、俺は下半身から沸き上がってくる射精感を堪えて訴える。

「鏡花! そ、そろそろ出すぞ!」

「らして! は、はやく……らしてぇ! あたし……もう、もたな……んああっ」

 対して、鏡花が懇願の叫びを返してきた。
 それに応するように、俺はラストスパートをかける。

「ああぁ……ああぁあぁぁ……あああぁぁああぁああああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!」

 俺の激しい動きによって、鏡花の気が再び爆ぜる。
 ブリッジをするかのように鏡花の背がググッと仰け反った。
 その間も、俺は動き続ける。ゴール間近のマラソンランナーのように荒い息づかいをしながら。
 そして、鏡花の腰がトスッと落ちたと同時に、俺はぶちまけるように全てを放出した。

「うああぁぁぁあぁあああああぁあああぁぁぁぁああぁぁっっ!!」

 俺の放つ熱さを受けて、鏡花が最後の絶頂に押し上げられる。
 涙を流し、唾液を零し、体中を痙攣させて。

「……っぅ……あ……あぅ……ぅぅ……ぅ……っ……」

 意識までもを喪失させて。



○   ○   ○



「鏡花? おい、大丈夫か?」

「……りょ、亮? あれ? あたし……気絶してた?」

 キョトンとした顔で鏡花が尋ねる。

「数十秒ほどだけどな。まさか意識をなくしちまうなんて思わなかったから、結構焦ったよ」

「あのねぇ。あれだけ無茶苦茶すれば失神するのなんて当たり前じゃない。少しは加減しなさいよね」

 ジトーッとした視線を向けて鏡花が文句を言ってくる。

「う゛っ。わ、悪い。調子に乗りすぎた。面目ない」

 パンと手を合わせて謝罪する俺。
 それを見て、鏡花が『ハァ』とため息混じりに一言。

「まったくもう。いいわ。越野屋で並盛り一杯アンド卵プラス味噌汁で許してあげる。亮だけの特別サービスだからね。感謝しなさいよ」

「分かった。明日……日付では今日か。放課後、訓練後に喰いに行こう」

「ええ」

 俺の言葉に鏡花が微笑みで返す。

「さて。そうと決まったらあたしはもう寝るわ。誰かさんの所為でクタクタだから」

「うぐっ」

 鏡花からのさり気ない攻撃が俺の胸に突き刺さる。
 事実故に何も反論できないのが悔しいところ。

「うふふ。それじゃーね。おやすみ〜」

 鏡花はそう言うと、俺の頬にそっと唇を触れさせた。

「え?」

 思わずほっぺたを抑えて固まってしまう俺。
 そんな俺に構わずに、鏡花はさっさと一人で毛布を被ってしまう。
 そして、あっと言う間にスヤスヤと気持ちよさそうな寝息を立て始めた。

「あ……えっと……」

 先程までもっと過激なことをしていたにも関わらず、頬へのキスなんていう些細なことで、俺は何故か激しく興奮していた。

 胸がドキドキと高鳴ってしまい、おかげで、いつまで経っても眠ることが出来なかった。

「ど、どうしろって言うんだよ」

 まさか鏡花を起こすわけにもいかず……一人で悶々とした気持ちを抱えて、どうすることも出来ずにただただ途方に暮れる俺なのであった。







< おわる >





 < おまけ >

 翌日……俺たちは揃って寝坊した。
 俺は遅くまで眠れなかったために、鏡花は激しい疲労のために。
 おかげで、二人して大遅刻をやらかし、担任にこってりと絞られた。
 それが原因で、俺は鏡花から『一週間のエッチ禁止』を言い渡された。
 ……マジで泣きそう。





 ―――と思ったのだが、三日目の夜、鏡花の方が我慢しきれなくなってせがんできた。

 久しぶりということもあって、俺たちは何時にも増して激しく燃え上がってしまい……

 そして次の日、俺たちはまたまた揃って遅刻した。

 それが原因で(以下エンドレス)



 こらそこ、学習能力が皆無とか言わない。



 < おまけおわり >




 ☆ あとがき ☆

 このSS、知人の同人誌用に執筆したのですが……その本が企画倒れになった為にここで掲載。

 なんか、そういうの多いなぁ、私( ̄▽ ̄;




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