「ひあぁ……っあ……あああぁああああぁぁぁぁぁぁああっっ!」
バスルームの中にお姉ちゃん――美坂香里の絶頂の叫びが響き渡りました。
しかも二回目の。
「お姉ちゃん、いくらなんでも早すぎですよぉ。まだ『女の子』をちょこっと触っただけじゃないですかぁ」
グッタリと脱力してハァハァと荒い吐息を零すお姉ちゃんに、わたしはくちびるを尖らせて文句をぶつけます。
この程度でイッちゃうなんてつまんないです。あまりの呆気なさにしおりん欲求不満です。
「か、勝手なこと言わないでよ、栞。そもそも、なんでいきなりこんな事を……」
未だに胸を激しく上下させながらも、お姉ちゃんがわたしに非難の目を向けてきました。
「別に深い意味なんかありませんよ。ただ……」
「ただ?」
「久しぶりにお姉ちゃんと一緒にお風呂に入って……お姉ちゃんの裸を見て……立派に育ったおっぱいを目にして……そうしたらなんとなくムラムラしてきて……気が付いたら飛び掛っていた、と。それだけのことです」
「な、なによそれ!? そんな理由にもなってない理由であたしを襲ったっていうの!?」
怖い顔をして詰め寄ってくるお姉ちゃん。
可愛くてキュートでプリティーな妹にそんな剣呑な視線を向けてくるなんて、お姉ちゃん大人気ないです。そんなことするお姉ちゃん嫌いです。
もっとも、快感で潤んだ瞳で睨まれても怖くも何ともなかったりしますが。
「恨むのでしたらたわわに実った巨乳ちゃんを恨んでください。それがしおりんを誘惑してきたんですから」
お姉ちゃんの大きくて形が良くておまけに感度抜群のおっぱいを指差して、わたしはキッパリ。
そのわたしに、
「あたしの胸、別に巨乳なんかじゃないわよ。確かに栞よりは大きいけど、でもそれは栞のが小さすぎるだけだし」
お姉ちゃんはとんでもなくふざけた事を真顔で言い返してきやがりました。
頭のどこかで『ぷちっ』と何かが切れた音がしました。ええ、それはもうハッキリと。見事なまでの大音響で。
「ふ、ふふふ、ふふふふふふふ。言うに事欠いて『小さすぎる』? お姉ちゃん、良い度胸してやがりますねぇ☆」
「な、なによぉ。事実を言ったまででしょ」
わたしの発する気に圧されつつも、お姉ちゃんは反論してきました。
無意識なのかもしれませんが、火に油をドックンドックンと注ぎながら。
「『小さすぎる』だけでも許しがたい暴言ですのに、更に『事実』まで加えますか。これはもうお仕置き確定ですね」
「お仕置きって……な、何をする気よ?」
「そんなの決まってるじゃないですか。こういうことです」
言うや否や、わたしは再びお姉ちゃんへと手を伸ばします。
「……んっ! ち、ちょっと栞……あふっ……や、やめ……っ」
「さっきのは姉妹の無邪気な戯れでしたのでかなーり手を抜いていました。ですが、これからは本気です。本気と書いて『イカせまくり』と読むぐらいマジです。今日はお姉ちゃんが気絶するまで責め続けますからね」
冷酷に宣言すると、わたしはお姉ちゃんへの攻撃を本格化しました。
豊かなおっぱいを揉みしだき、先端で淡く色付いている突起をクリクリと転がします。
「ああっ、んくぅ……ひあああぁ」
同時に、お姉ちゃんの『女』を撫で上げます。ついでに、包皮を被ったままのお姉ちゃんの一番敏感な部分にも刺激をサービス。
「きゃふぅ! ふあ、ふああ、あひいぃぃいぃぃ」
わたしからの愛撫に面白いように反応を返してくるお姉ちゃん。
先程与えられた絶頂の影響がまだ残っているようで、身体が非常に鋭敏になっているみたいです。
「うふふ、すっごい感じ方ですね。見ていて恥ずかしくなるくらい。お姉ちゃんってばホントに敏感です」
20本の指を総動員して攻め立てつつ、わたしはお姉ちゃんの耳元に口を寄せて囁きました。
わたしの言葉に羞恥心を煽られたのでしょうか。イヤイヤをするように顔を振るお姉ちゃんがとっても可愛らしくてラブリーです。
「良いんですよ、お姉ちゃん。もっともっと感じちゃって下さい」
言いながら、わたしはお姉ちゃんのすっかりヌルヌルになった秘華へと指を宛がい、
「死ぬほど気持ちよくなっちゃって下さいね♪」
問答無用で勢いよくグッと挿しいれちゃいました。
「……っ!? ふあっ! ぁ! ああああああぁぁぁぁああぁあっぁぁぁァァァ!」
刹那、激しく背を仰け反らせるお姉ちゃん。
わたしの指がギュウギュウと締め付けられます。
「……ぁ……っ……ぁぁ……」
どうやら、今の一撃だけで達してしまったみたいですね。全身をピクピクと痙攣させていますし。
「えぅ?」
でも、今のわたしにとってはお姉ちゃんの絶頂などは些事にすぎませんでした。
なぜなら、しおりんの意識は、
「ひょっとして……お姉ちゃん……貫通済み、ですか?」
お姉ちゃんの膣内に処女膜の存在が無かったという衝撃の事実一点のみに向けられていましたので。
「驚きました。見掛けによらず奥手で初心な、しおりんのシナリオに色を添えるだけの存在のサブキャラであるお姉ちゃんが生意気にも経験済みだなんて」
「……よ、余計なお世話よ。特に後半のは」
ゼエゼエ言いながらも、お姉ちゃんが律儀に突っ込みを入れてきました。ある意味立派です。
「相手は何方です? もしかして……」
「も、もしかして?」
「悶々とした欲求不満に耐えられず、ついついオモチャを使って自分で散らしてしまったとか? お姉ちゃん、エッチな身体をしてますからねぇ。もう、言ってくれればわたしがお手伝いしたのに。自分でなんて勿体ないですよぉ」
「んなわけないでしょ! 相手は相沢く……あ」
慌てて口を手で塞ぐお姉ちゃん。でも、時既に遅し、です。
「そうですか……『やっぱり』祐一さんですか。そうじゃないかと思いました」
心持ち顔を伏せてボソボソと呟くしおりんちゃん。
体中からどす黒いオーラが噴出しているのが自分でも分かります。
「わたしでさえ……シナリオ持ちのヒロインであるわたしでさえまだなのに……」
「し、栞……お、落ち着いて。ね? ね?」
お姉ちゃんが恐る恐るといった感じで宥めてきます。
――が、そんなもので、先を越された悔しさ・嫉妬・羨ましさ等々、いろんな物が混ざり合ったこの気持ちが治まるはずがありません。
てなわけなので、
「ね、栞。気持ちを静め……っ……ひあぁっ……くふぅっ!」
攻め、再開。
鬱屈した物、全てをお姉ちゃんで晴らさせてもらう事に決定しました。
多分に八つ当たりに見えないこともないですが、きっと気の所為でしょう。
「や、やめ……しおりぃ……も、もう……許し……」
「却下です」
お姉ちゃんからの訴えを切り捨て、わたしは挿入したままになっていた指を勢いよく動かし始めました。
「あああっ……ぁあああああァァ……っっっ……あひぃぃ……」
同時に、お姉ちゃんのおっぱいの頂上でかたーく尖ったピンク色をチューチューと吸いたててみたり。
「だめぇ……あ、あた……あたし……んんんっっ……し、死んじゃ……狂っちゃ、うぅぅ」
更に更に、乳首同様にカチカチになっている淫核の包皮を剥いちゃったり。で、思いっきりグニグニと弄りまくってみたり。
「やああぁぁぁぁあァァァ! あああああぁぁぁぁあああぁぁあぁぁぁぁっぁぁっっ!」
もちろん、お姉ちゃんがそんな責めに耐えられるわけがないのは既に定説。
当然、アッサリと絶頂に飛ばされます。
わたしの指に熱い蜜をピュッと噴きかけるオマケ付きで。
「あらあら。堪え性がないですね、お姉ちゃん。もうイッちゃったんですか? これからが本番なんですよ」
お姉ちゃんが達してもわたしは指を止めません。お姉ちゃんの感じる所を容赦なく攻め続けます。
「ひぃっ……っっ……ま、まだ……んくっ……イッてる、のにぃぃぃ!」
「だから良いんじゃないですか。イッてる時に味わう絶頂感はまた格別ですよ。……たぶん」
わたしは御免ですけどね。
「ふああぁ! んあ! ぁぁぁ!」
「ですから、遠慮なく達しちゃって下さい」
そう言って、再び敏感すぎる女の粒をクリッと。
「あああああぁあああぁぁぁぁぁぁぁああああああああっっっっっ!」
お姉ちゃんがまた潮を噴出させながら飛翔。でも、まだまだです。
「何度でも」
「っああああ! んあぁぁぁぁぁぁぁ!」
「何度でも」
「ゆ、ゆるし……もう、イ、イクのいやぁぁ……ぁや、やあぁぁぁぁぁぁぁっっっ」
「何度でも昇り詰めちゃって下さいね♪」
「……ぁ……ぁぁぁぁぁ……っ……ぅ……ぅぁ……」
「……って、あれれ?」
お姉ちゃん、ピクリともしなくなっちゃいました。どうやら連続絶頂の快楽に耐え切れずに失神してしまったみたいです。
「もう。だらしないですぅ」
お姉ちゃんってば脆すぎ。これじゃ却って鬱憤が溜まってしまいますよぉ。
しおりん、大々不満です。
でも、これ以上の継続はさすがにやばそうな気がします。ここは涙を呑んで我慢するべきでしょう。
「仕方ないですね。あまり無理してもいけませんし」
わたしは、完全に気を失ってしまったお姉ちゃんの髪を優しく撫でながら呟きました。
「ですから、10分だけ休憩にしましょう♪」
満面の笑顔を浮かべてそう言うと、わたしはお姉ちゃんの美しい裸身を眺めつつ『次はどう責めようか』と頭の中でシミュレーションを開始するのでした。
「再開後は失神しても許してあげませんから。覚悟して下さいね、お・ね・え・ちゃん☆」